特集 「新しい目」をつかむ

5月25日にも、1都3県と北海道にも、緊急事態宣言が解除される方針のようです。

わたしも含め人は、忘れっぽいので、全国的に緊急事態が明けて数カ月もすれば、この春の「Stay Home」の出来事を過去のことにしてしまうのかもしれませんが、なかには、この間の不便を強いられたなかで、さまざまな気づきを得た方もいらっしゃるだろうと思います。

それは日常でありながら、それまでとは違う非日常でもあったからでしょう。非日常といえば、身体を別の場所に持っていく「旅行」がそれに照応していたのに、この家に居ながらにして非日常という「Stay Home」体験は、何かしら社会の姿を変えていくのかもしれません。

しかし最初は新鮮な非日常も、それが続けば、いつしか再び日常に。

旅に出たくなってきます。

旅は、国内旅行から徐々にリスタートしていくことでしょうが、海外旅行が元の姿に戻るにはまだ数年を要するでしょう。

ただ、海外、国内を問わず、旅行に出られずとも、「異なる視点」で日常を見れば、また違う世界が見えてきます。

「真の発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。新しい目で見ることなのだ」

作家プルーストは、こう言っています(とネット上で紹介されている)。

本当は、プルーストは『失われた時を求めて』にこうは書いていないのですが、ともかく核心をついた言葉だと思います。

今月の特集では、まるで、ひとつの旅をするように、「新たな目」を獲得できるような本を選びました。

日本にやってきた移民や「気にかけること(=ケア)」を職業とするソーシャルワーカーの視点、クリエイターに投資家、心豊かな読書体験は破壊されること、と言う児童文学者の視点、芸術家たちの目を通して、〝日常〟を見つめたり、〝わがまま〟になってみたり……。「新しい目」をつかめば、同じ日常にありながら、あなたの前にまた異なる世界が広がっているかもしれません。

特集 「新しい目」をつかむ

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